4/30雑記及び坂口安吾と中原中也

雑記及び、坂口安吾と中原中也の共通点をまとめたものです。参考にした書籍は中原中也記念館が発行している「中原中也研究16」における特集2坂口安吾と中原中也を主に参考にさせて頂きました。この書籍は、中原中也記念館から通販で購入することができますので、気になった方にはお勧めです。

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「中原中也研究16」は、中原中也の会が2010年6月26日に開催した第14回研究集会「坂口安吾と中原中也」の大会内容をまとめたものです。安吾研究者を呼んでの大会であったため、普段であれば山口市にあるホテルニュータナカで開かれるところを、日本近代文学館で催しました。
“中原中也”とグーグルに入力し、検索をかけると、画像一覧に本大会のチラシ画像「坂口安吾と中原中也」が一番上の列にくるのはそのためです。
2009年の大会では、「太宰治と中原中也」がテーマで、中原中也の記念館では昨年、このテーマで特別展を開催したので、もしかしたら来年かさ来年くらいに記念館で「坂口安吾と中原中也」の特別展が来るかもしれませんね。

さて、話しを「坂口安吾中原中也」に戻しましょう!
この本には、坂口安吾と中原中也は一歳違い。中也の方が一歳年下です。二人とも時期は違いますが、フランス語を学ぶために、アテネ・フランセに通っていたこと。二人の作品の共通点を時代の潮流と共に、共通の友人であった牧野信一を通して振り返るなど、盛りだくさんな内容となっています。
また、二人の文学の源流がフランス文学にあるなど、意外な発見が多く読み応えのある一冊です。

牧野信一って、どんな人?

日本の小説家、別名「ギリシャ牧野」。古代ギリシャや中世ヨーロッパの古典から題材を採り、幻想的な小説を発表した。安吾の「風博士」を島崎藤村と同じく絶賛し、安吾の作家としての出発のきっかけを作った。昭和11年に自殺。
坂口安吾は「牧野さんの祭典によせて」「牧野さんの死」を発表。
中原中也は「思ひ出す牧野信一」を発表。
また、中原中也は牧野信一が自殺した時に、友達であった中島健蔵に「次は絶対、オレだと思う」という言い方をし、牧野信一の死を大変なショックをもって受け止めたそうです。事実、中原中也は、牧野信一が亡くなった翌年に亡くなりました。

坂口安吾が書いた中原中也

残念ながら、中原中也側から坂口安吾へ言及したものはありませんが、坂口安吾側からは下記の文章が中原中也に対して書かれています。下記に掲載した書簡以外は、全て青空文庫で読むことができます。

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「二十七歳」
安吾が中也が昭和12年に亡くなった後、昭和22年3月に発表された随筆で、中原中也との出会いが書かれています。ここでは、安吾は中也との酒場での出会いと後に『非常に親密な友達になり、最も中也と飲み歩くやうになつたが』と書いています。
「酒のあとさき」
「二十七歳」を発表した次月、4月に書かれた随筆。内容は、「二十七歳」とほぼ同じ内容ですが、中也に関する部分が『それから繁々往来する親友になつたが』に表現が変わっています。安吾としては、思い返してみて中也とは、やはり友達ではなく親友であったという思いがあったのかもしれませんね。
「昭和八年十月三十一日付けの矢田津世子宛書簡」
中原中也の名前が出てきます。
「神童でなかつたラムボオの詩――中原中也訳『学校時代の詩』に就て――」
中原中也が翻訳した『ランボオ詩集《学校時代の詩》』について批評したものだと推察される文章です。青空文庫で読むことができますが、非常に短いためすぐに読了されてしまうかと思います。

最近、読んでいて面白いと感じたのが、KAWADE夢ムックシリーズの「坂口安吾」が面白くためになりました。
漫画家の近藤ようこ先生が、安吾の「戦争と一人の女」を漫画化するにあたって、本当に真摯に作品と向き合ったからこそ出てくる言葉で、語られていて深い愛情を感じました。
あと、このムックには、安吾の著名な作品が100作品ほど、簡単な説明が掲載されており、自分が読みたいと思う作品を探しやすい点も大きいです。
また、ユニークなところとしては、小林秀雄と阿部定との安吾の対談がそれぞれ収載されています。
これ以外では、ほるぷ出版が昭和60年に出版した「日本の文学63 風博士・夜長姫と耳男」の解説を尾崎秀樹氏がされているのですが、尾崎氏は軍国主義の中で生まれ育ち、終戦後に初めて日本の土を踏み、そこからどうやって精神的に立ち直ったらいいか模索した時に、坂口安吾の著作がいかに明日を生きるための血肉になったかを吐露しており、これまでに数多くある坂口安吾へ寄せた文章の中で群を抜いて素晴らしいものがあります。近藤ようこ先生といい、安吾の文章は一度、自分の肉体のレベルにまで血肉になるまで読み込まないと、その真価を語ることができないのではないか?と思ったほどです。特に何かを作り、産み出す行為をしたことがある人ほど、安吾の文章は内面に深く入ってくるのではないでしょうか。

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